第3回 静粛パソコン自作顛末記
最近の高性能パソコンは、CPUやグラフィックス・カードなどの発熱量が多く、冷却のためのファンが高速で回転するために大変騒音が大きくなっています。音楽に関わる用途に、この騒音が大変気になるようになってきました。そこで、静粛なパソコンを作れないかと色々と調べ、その結果、かなり静粛なパソコンを組むことができましたのでご報告します。
静粛な冷却というと、水冷がすぐ頭に浮かびましたが、自作用の水冷ユニットには色々な問題があるようです。
- 水冷パソコンもそれほど静かではない
- 室温が上がり、水が温まってしまうと、冷えない
- 装着が面倒
- 保守に手間がかかる
などが販売店で指摘され、今回は空冷を採用することにしました。
想定したスペックは、
- REASONが問題なく動作する
- GigaStudio 3が問題なく快適に動作する
→ convolution reverb、ピアノ・トリオの高音質ライブラリを無理なくロードし、発音できる
- シークエンサ・ソフトウェアとGS3などが同時に快適に動作する
です。
今まで使っているパソコンのスペックは以下のようなものです:
CPU Pentium 4 3.2GHz Northwood
Memory 1GB DDR400
Motherboard ASUS P4P800VM (P4P800 SEに間もなく変更予定)
Graphics Card ATI Radeon 9700 (音楽制作用には不必要だが別の用途用)
電源 TORIKA
CPUクーラーマスター
このパソコンの騒音は、静粛とされている電源とCPUクーラーを使っている割にはかなり気になるものでした。
今回は、静粛なファンやCPUクーラーを使ったパソコンをBTOで販売しているいくつかのサイトでどのメーカーのものが評価が高いかを聞くと、SNEというメーカーを推薦するところが複数ありました。

今回組んだパソコンのケース Owltech ASOP-04/N
そこで、電源、ケースファン、CPUクーラーすべてをSNEの最も静粛なものにすることにしました。
CPUは、高性能でなおかつ冷却がしやすいと定評のあるAMD Athlon 64に決定しました。
マザーボードは、音楽制作には関係ありませんが、グラフィックス・カードの2枚挿し、連携駆動を可能にするSLI(Scalable Link Interface)を実験するためにASUS A8N-SLI Premiumにしました。チップセットはNVIDIA nForce 4が搭載されています。同じチップセットを搭載するASUS A8N-SLI Deluxeは、チップセットの冷却にファンを使用していて、これが7000rpm以上で回転するので、せっかく電源、CPUクーラー、ケースファンを静粛なものにしても、このチップセット用ファンがすべてをだいなしにしてしまいます。Premiumにはこのチップセットにファンが付いていないのです。

ASUS A8N-SLI Premiumのチップセットはファンレスである
CPU AMD Athlon 64 4000+
メモリー DDR400 1GB X 2
マザーボード ASUS A8N-SLI Premium
ハードディスク・ドライブ 日立250GB Serial ATA
グラフィックス・カード PCI Express SLI対応のNVIDIA 6600 GT搭載のもの
→AOpen、Aeolus 6600GT Deluxe、玄人志向 GF66GT-E128H/SLIなど
DVDドライブ LG Electronics GSA-4163BS
FD+カードリーダー Owltech FA404MX(SV)/BOX
アルミケース Owltech ASOP-04/N
電源 SNE GSRP750SILENT(12dB)
ケースファン 12cm X 2 SNE S1850SILENT12(17dB) 9cm X 1 SNE S1700SILENT9(13dB)
CPUクーラー SNE OPT64VTC3409 特注で12cmファンに変更(12dB)
ファンコントローラー SNE 12VTC2
Athlon 64用リテンションモジュール SNE HT754RM

組みあがったパソコン。ケースの底面にある2つの回路は、ファンコントローラー

見てください!この巨大なCPUクーラー用の12cmファンを。回転はゆっくりだがヒートシンクの性能が良いこととあいまって良く冷えます。メモリーやグラフィックス・カードなどにも十分な風が到達します。ケースファンも同じもの
グラフィックス・カードはNVIDIA 6600GT搭載のものの中では、AOpenの製品が静粛ですが、SNEが間もなく発売するグラフックス・カード・クーラーGWF800CUを試すつもりです。6600GTは、このパソコンでフライト・シュミレータを動かすためのもので、音楽制作専用であればファンレスのグラフィックス・カードを選択すればよいでしょう。
アルミケースのOwltech ASOP-04/Nは、Mac G5に似たデザインで、組み立てが非常に簡単にできます。ケースファン、3.5インチ・ベイ、は工具なしで装着できます。

3.5インチ・ドライブ・ベイはまるごと工具なしで取り外せる
ファンはCPUクーラーも含めすべて2ボールベアリング、耐久10万時間のものを採用しました。
ファンコントローラーはCPUクーラーとケースファンと別々に設置したほうがよいということです。
このマザーボードにはケースの外でSerial ATAのドライブを増設できるコネクタが付属しているので非常に重宝します。
さて、できあがったパソコンの静粛度はどうだったでしょうか。大成功でした。本当に静かです。騒音計で測定したわけではないですが、もう1台のP4に比べ、大幅に静かです。グラフィックス・カードのクーラーをSNEに変更すればさらに静かになるでしょう。これで騒音問題から開放されました。今後、Pentium 4 + nForce 4 for Intelでも組んでみます。
性能の点でも、GS3の動作は非常に安定しています。CPUの負荷も、Giga Pianoを使用したピアノ・トリオでまったく問題ありません。たいていのソフトウェアはGS3より軽いのでまったく問題ないです。
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