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けもの 近藤夏子
[English]Retina Display Ready

スタジオ・セッションでは得られないインプロヴィゼーション、フィールが生まれるのがライブ。そんなワン・タイム・パフォーマンスを、LOVE PSYCHEDELICOの作品で知られるエンジニア/ミュージシャンである山田ノブマサ氏が、PreSonusモバイル・レコーディング・システムを導入し積極的にレコーディングしています。このシステムを構築するに至った経緯、実際のセットアップ、ライブ録音時のポイントを、荻窪ベルベットサンで行われた青羊のプロジェクト「けもの」のライブ音源を元に山田氏が語ります。

    
 

ジャズの場合には、録りの段階で音をある程度仕上げる

—— APIのEQはなぜ使用されているのでしょうか?
 “けもの”のような特にジャズの場合には、録りの段階で音をある程度仕上げるんですよ。やっぱり生ピアノは、曲の中に何カ所かピークができるので、そこを切らないといけないんですよ。後は部屋鳴りと被りが気になる中低域をカットして。550の場合は3バンドなので、もう1バンドあればあと1カ所カットで切るんですけどね。基本的にはハイを持ち上げて、音が硬い部分......3kHz位だったと思うんですけど、そのポイントをカットし、ローは若干持ち上げて。そんな感じで音を整えて行きました。

けもののライブ・レコーディングを行う山田氏

—— レコーディング時のモニターはどの様にされたのですか?
 Pro Tools上でプラグインを立ててラフミックスしながら、それをFireStudioのヘッドフォン出力でモニターしてレコーディングしました。だから若干レーテンシーがあるんですけど、僕は演奏するわけではないので問題ないですね。それとFireStudioは、ヘッドフォン出力とは別にミックス・アウトやマルチ・アウトが出せるんですよ。だからそこにKORG MR-2を繋いで、ミュージシャン用のラフミックスを落としました。この別アウトの機能はパックアップ用途にも便利ですよね。


けもの|月とあの子 at 荻窪ベルベットサン
〜フィールド・レコーダーでの録音テイク〜


けもの|月とあの子 at 荻窪ベルベットサン
〜PreSonusモバイル・レコーディング・システムでの録音テイク〜


けものけもの
2010年6月に「けもの」を開始。「けもの」は人が本来持っている本能を音にしていく青羊(あめ)のプロジェクトであり、オリジナルやJazzを主に演奏。2011年5月25日には初のミニアルバム「けもののうた」を発売。現在は石田衛(ピアノ)、織原良次(フレットレスベース)、柵木雄斗(ドラム)をサポートメンバーに活動中。
けもの公式サイト:kemonoz.com


このコンパクトなシステムが手元にあると、これからの作品の制作方法も変わる

—— 9月29日には渋谷CLUB QUATTROで近藤夏子さんのライブ・レコーディングを担当されたようですが
 近藤夏子さんはシングル曲とかでレコーディングやミックスをした関係でオファーをもらったんです。この時は、PA卓のHAを通っちゃうとPAの音になってしまうので、頭分けでもらって24chで録りました。編成は、ドラム、ベース、ギター、ピアノ兼ボーカル。その他に同期物のトラックが4chとパーカッションです。近藤夏子さんの場合は、ポップスのマルチ・レコーディングなので録りの段階でEQはせず、HAで芯のある音を録るのに終始しました。

—— 実際に現場で使用して、PreSonusのモバイル・レコーディング・システムはいかがですか?
 動作はまったく問題ないですし、繰り返しになりますがそのコンパクトさがいいですよね。全てのチャンネルにXMAXマイク・プリアンプが搭載された24chのオーディオ・インターフェースが、僅か3Uのラックに収まっているわけですから。10年前のチューリップのライブ・レコーディングの時に使用したPro Tools|24 Mixシステムと比べると、このコンパクトなシステムには本当に驚きますよ。Power Mac 9600と888|24 I/Oを数台、そして大きなハード・ディスクを大量に持ち込んでいたのが、今ではミニマムでMacBook Proと僅か3Uのラックで済んでしまうんですからね。テクノロジーの進歩って凄いですよね(笑)。

渋谷CLUB QUATTROで行われた近藤夏子さんのライブ・レコーディング・システム

—— 今後も積極的にライブ・レコーディングを行っていかれるのでしょうか?
 そうですね。この様なコンパクトなライブ・レコーディングのシステムが手元にあると、これから作品の制作方法も変わると思うんですよ。今までは最初にCDを作ることを決めて、そこから初めて予算を用意して、時間が制限されたスタジオでレコーディングを行ってきたわけじゃないですか。それがこの様なシステムを持っていれば、「何も決まっていないけど、取りあえず録っておこう」と言うことが可能になる。取りあえず録っておいて、良いパフォーマンスだったら作品としてどんどん出せばいいわけですから。レコーディングの経験がある人は分かると思うんですけど、「これから録りますよ」と言うあらたまった感じだと、気負って良い演奏ができない場合もあるんですよ。逆にその緊張感が良いパフォーマンスを生み出す場合もあるんですけどね。今後は、音楽文化の継承の為にもローバジェットで、どんどんレコーディングして行きたいと思っています。


山田ノブマサ山田ノブマサ
(レコーディング・エンジニア)

大学在学中よりジャズ、ロックなどのバンドでドラムを演奏。ビクター・スタジオに入社後1993年にフリーランスのエンジニアとなり自身のスタジオ amp'box Recording studioを拠点に近藤等則、一三十三一などを手掛けたほか、LOVE PSYCHEDELICOの制作にはエンジニアとしてだけでなくミュージシャンとしても活躍中。


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