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ELEMENT3 Live at Alfie ELEMENT3 Live at No Bird
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2月24日に六本木アルフィーで繰り広げられた新進気鋭トリオ「ELEMENT3」のホットなセッションをレコーディング・エンジニア山田ノブマサ氏がPreSonusのモバイル・レコーディング・システムでマルチ・チャンネル・ライブ収録し、所有するビンテージ・アウトボードとStudio Oneを駆使しマスタリング。その高音質24Bit 96kHz WAVファイルが高音質音楽配信サイトe-onkyoで販売!この包括的でモダンなフローは、音楽を生み出すミュージシャン/エンジニアだけでなく、オーディオ愛好家にも新たな可能性を見出します。山田氏の目指すレコード芸術とは?インタビューを交えてELEMENT3のレコード芸術誕生に迫ります。

 

ワン・タイム・パフォーマンスを高音質に記録、そして販売が可能に

 「僕の好きなビル・エヴァンスのWaltz For Debbyだってライブ録音していたからこそ作品として存在し、今でも多くの人へ影響を与え続けている名盤なわけです。録音していなければ残らないんです」と語るのは、大学在学中よりドラムを演奏し、ビクター・スタジオに入社後1993年にフリーランスのエンジニアとなり自身のスタジオ amp'box Recording studioを拠点に数々のアーティストを手掛けたほか、LOVE PSYCHEDELICOの制作にはエンジニアとしてだけでなくミュージシャンとしても活躍する山田ノブマサ氏。

—— スタジオ・セッションでは得られないサウンドを求めて
 インプロヴィゼーション、フィールが生まれるのがライブ。そんなワン・タイム・パフォーマンスを記録するために選んだ機材がPreSonusモバイル・レコーディング・システム。24ch分のオーディオ・インターフェースとマイク・プリアンプが僅か3Uラックに収まり、しかも奥行きが僅か180mm、重量もトータルで10kg以下と可搬性にも優れています。

PreSonusモバイル・レコーディング・システムでライブ・レコーディングを行う山田氏

 導入したPreSonusモバイル・レコーディング・システムについて山田氏は、「まず驚いたのがXMAXプリアンプが音の芯をしっかり捕らえてくれること。この価格帯でここまで音の芯を捕らえてくれるのは凄いですね。それと、ヘッドルームが大きい所もXMAX回路の特徴。これはプロの現場で使えるかどうかという点で、ヘッドルームの大きさはとても重要なんですよ。レコーディング・スタジオで、商業作品を作れるレべルのマイク・プリアンプと言うか。それが24ch分揃っていてモバイルで録れるのは嬉しいですね。実際には3台の機材が繋がっているわけですけど、感覚的には全24チャンネルのキャラが統一された1台のオーディオ・インターフェースと言う感じです。これであれば、ライブ・ハウスへの搬入も僕1人で楽に行うことができるので、正にモバイル・ソリューションですね」と語ります。

—— 新進気鋭トリオ、ELEMENT3との出会い
 丈青、日野“JINO”健二、FUYUによるELEMENT3は、キーボード・マガジン、ベース・マガジン、ドラム・マガジンで特集を組まれる程の、正にワールドクラスの音楽性とテクニックを兼ね備えたメンツによる新進気鋭トリオ。ここ3年位で日本のジャズに興味を抱く様になったと語る山田氏は、「ある日、ELEMENT3のライブを観る機会があって、もの凄く衝撃を受けたんです。それでジャズ系ライブハウスに通ってみると、日本の若いジャズ・ミュージシャンのレベルの高さとエネルギッシュで素晴らしいセンスを持った演奏が繰り広げられていたんです。このパフォーマンスを良い音で記録しなければと思いましたね」と切っ掛けを語ります。今回ELEMENT3の協力により、2月24日に六本木アルフィーで繰り広げられた演奏の中から、オリジナル曲Georgeの一部が試聴可能です。

ライブ感を重視したミックスもスタジオ録音感を重視したミックスも自在

 収録日となった2月24日の六本木アルフィーに、PreSonusモバイル・レコーディング・システムに加えGML/Cameleon LabsのマイクプリとAPIのEQを持ち込みセットする山田氏は、「特にジャズの場合には録りの段階で音をある程度仕上げ、ラフミックスの状態まで持って行くんですよ。やっぱり生ピアノは、曲の中に何カ所かピークができるので、そこを切らないといけないんですよ。後は部屋鳴りと被りが気になる中低域をカットして音を整えて行きます」。

六本木アルフィーで繰り広げられたELEMENT3のセッション

 「そして、単純な一発録りのライブ・レコーディングではなく、これらを素材としてミックスして行くんです。このシステムならライブ感を重視したミックスも、スタジオ録音感を重視したミックスも、その中間でも柔軟に対応可能なんです」と語りながら、手際よくSENNHEISER MD421、AKG C414ULS、CAD 300e、Schoeps CMC-56Uなどマイクを設置し僅か30分程でセットアップが完了。ELEMENT3のリハーサルが始まるとゲインを微調整し音楽的に引っかかるポイントを探り、録音ポーズ。いよいよELEMENT3のレコード芸術が始まります。

—— マスタリングにStudio One Professionalをセレクト
 ライブ録音されたファイルをプライベート・スタジオであるamp'box studioへ持ち帰り、トラックダウンとマスタリングを施す山田氏は、マスタリング・ソフトウェアにStudio One Professionalをセレクト。山田氏は、「Pro Toolsでトラック・ダウンしたファイルをStudio Oneに読み込んでマスタリングするんです。Studio Oneの64Bit不動小数点演算が良いのか、内蔵されたPro EQが思い通りに利いて気持ちいいですね。それに、美しいスペアナ表示に加えて、ネット配信用のFLACファイルやDDPへも書き出せるのが魅力です」とStudio Oneの包括的なマスタリング・ソリューションの魅力を語ります。

実際のマスタリング作業で使われたSontecのEQ

 Studio Oneのマスタリング機能にはハードウェア・インサートを可能とするPipelineプラグインが用意されているのもポイントだと語る山田氏は、「実を言うと僕はアナログ・シミュレーションもののプラグインって、あまり使わないんですよ。いかにもデジタルと言う設計のものが好きなんです。アナログ回路では出来ないような細いQが作れるやつとか、バンド数が多いものとか。アナログの質感が欲しい時は、プラグインではなく本物のアウトボードを使った方が早いですよ。僕の場合はずっとそんな感じで、デジタルとアナログを併用したハイブリッドなシステムで作業をしているんです。今回のELEMENT3のマスタリングもStudio Oneの内蔵プラグインとSontecのEQを併用し、Studio Oneから24Bit 96kHzファイルへ書き出しe-onkyoへ納品したんです」と山田氏の代名詞であるハイブリッド・テクニックを語ります。

その圧倒的な音質と芸術性にオーディオ・メディアも注目

 山田氏のレコード芸術に熱い眼差しを向けるのは制作者だけではありません。近年のPCオーディオ人気により、オーディオ愛好家やオーディオ・メディアからも注目を浴びているのです。レコーディング・スタジオでは、2000年頃から徐々にコンピューター・ベースのDAW(Digital Audio Workstation)ソフトウェアが導入され、テープをカミソリでカットし編集する手法から、コンピューターのHDDに記録されたオーディオ・データを波形として表示しマウスで編集するフローに置き換わり、多くの作品は24Bitの“ファイル”として保存されてきました。同時に、ダウンロード販売する音楽配信サイトが誕生したことにより、音楽ビジネスはCD販売からダウンロード販売へと変化してきたのです。

山田氏を取材するPCオーディオ記者

 最近では、高速ネット環境の普及により大容量の24Bit 48/96/192kHz非圧縮スタジオ・マスター・ファイルをそのままダウンロード販売する高音質音楽配信サイトの誕生により、従来のCD(16Bit 44.1kHz)再生に依存していたオーディオ業界にも変化が訪れました。その中でも近年最も注目を浴びているのが、原音忠実再生を可能とするPCオーディオ。制作者と同じ様に、コンピューターとプロ用オーディオ・インターフェースおよびDAWソフトウェアの組み合わせにより、真のスタジオ・マスターの再現が可能となったのです。

 山田氏のアプローチは主要なPCオーディオ媒体で特集が組まれ、「PCオーディオ媒体で僕の活動が紹介されたことにより、生の音を体感したいとオーディオ愛好家の方がELEMENT3のライブに足を運び、リリースされたら絶対買いますからとうれしい言葉をかけてくれる人が多くなりましたね」と山田氏は喜びを隠せません。「古い音源のオリジナル・マスター・テープを24Bit 96kHzでリマスターする試みも面白いですが、僕のやっている様なスタジオ・セッションでは得られないワン・タイム・パフォーマンスをレコード芸術として24Bit 96kHzでリリースする試みも興味深いはずです」と語ります。

真のスタジオ・マスターを望むならば制作と同じソフトウェアで再生

 多くの作品がコンピューターにインストールされたDAWで制作されている今、山田氏が意図したサウンドをリアルに体感するには、マスタリング工程で使用されたStudio One Professionalでオーディオ・ファイルを再生するのが一番。Studio Oneは、モダン・コードによる新世代64Bitオーディオ・エンジンを搭載し圧倒的な解像度を誇り、64Bit浮動小数点演算でのダイナミックレンジは驚異の384dB!これにより、ライブ録音ならではの微妙なニュアンスも余す所なくPCオーディオ環境での再現が可能です。Studio Oneの圧倒的な音質は、HiFiオーディオ・マーケットでも高く評価され、VGP 2012ではアプリケーション/ソフトウェア部門で金賞、オーディオ銘機賞2012ではその他ネットオーディオ関連機器部門でソフトウェアとして初の受賞を成し遂げています。

Studio Oneでマスタリング作業を行う山田氏

—— ELEMENT3のライブ音源はe-onkyoで購入可能
 PreSonusモバイル・レコーディング・システムで録音しStudio OneでマスタリングされたELEMENT3のライブ音源は、高音質音楽配信サイトe-onkyoから販売されています。今回リリースするELEMENT3のライブ音源に関して山田氏は、「ライブ・レコーディングでは有りますが、徹底して録り音にはこだわりました。マイクの種類やセッティング、マイク・プリアンプにもこだわり、まずは良い音で録音をする、その為に録音現場にはAPIやNEVE、GMLといったスタジオ録音でも高級とされる機材を豊富に持ち込み、PreSonusのマルチチャンネルAD/DAシステムで音を取り込みました。その後、じっくり時間を掛けてamp'box Recording studioにてミックス・ダウンを行い、更にマスタリングにもStudio OneのPipelineと言うハードウェア・インサートを可能とするプラグインを使い、使い慣れたアナログ機材とPro EQで音を仕上げました」と今回のプロジェクトを振り返ります。そして、仕上がったレコード芸術作品について、「ただライブ演奏を録音して発表するのでは無く、一つの録音芸術作品として仕上げたので、曲の頭からエンディングまで、エンターテインメントとして楽しめる作品に成っていると思います。是非、このファイルはStudio Oneで再生して、奥行き感や空気感迄体験してみて下さい。出来れば再生能力の高いスピーカーシステムで聴いて頂けると嬉しいですね 」と語ります。

 今後も新たなレコード芸術作品が、amp'boxレーベルからリリースされる予定ですのでご期待ください。システムを構築するに至った経緯、実際のセットアップ、ライブ録音時のポイント等山田氏のロング・インタビューはPreSonusユーザー・ストーリーでご覧頂けます。


ELEMENT3
ELEMENT3

丈青(ピアノ):1997年NYに渡り、クラシックピアノからジャズピアノに転向。2004年、SOIL&“RIMP” SESSIONSでメジャーデビュー。SOIL&“RIMP” SESSIONS、JUA等で活躍する中、Jポップ、ジャズ、ヒップホッポなど様々なレコーディング/ライブで活躍する。
www.joseipiano.com

日野“JINO”賢二(ベース):7歳の時に家族でNYに移住。9歳でトランペットを始めるが16歳の時にマーカス・ミラー、オーマ・ハキム、ボビー・ブルームのライブを見て感激しベースに転向。現在、ジャズ、ファンク、Jポップなどジャンルを超えて作詞、作曲、編曲、プロデューサーとして活躍中。
ameblo.jp/jinobass/

FUYU(ドラムス):2歳からドラムを叩き、9歳でハーレムJAZZ CLUBでセッションを始める。1999年多国籍スカバンドグループStndpipeSiameseを結成し、ワーナーでメジャーデビュー。ドラマー兼バンドリーダーとして実力を発揮する。ハンク・ジョーンズとも共演をする一方、USAアルバムセールス9ミリオンを果たし、R&BグループALLUREのミュージックディレクター兼ドラマーとして活動するなど日本人ドラマーとしての快挙を成し遂げている。
ameblo.jp/hydromatize/


山田ノブマサ(レコーディング・エンジニア)
山田ノブマサ大学在学中よりジャズ、ロックなどのバンドでドラムを演奏。ビクター・スタジオに入社後1993年にフリーランスのエンジニアとなり自身のスタジオ amp'box Recording studioを拠点に近藤等則、一三十三一などを手掛けたほか、LOVE PSYCHEDELICOの制作にはエンジニアとしてだけでなくミュージシャンとしても活躍中。


Studio One Professionalクロスグレード版の詳細

Studio One純正オーディオ・インターフェースの詳細

DTMスタート・パッケージAudioBox iTwo STUDIOの詳細

Studio One Artist

Studio Oneアカデミック・プログラム

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