コーデック・アーチファクト除去&トランジェント補正
UNCHIRPは、非可逆コーデックのオーディオや、スペクトル・ノイズ除去などの他のFFTベースのプロセスに関連する不快なアーチファクトを除去するプラグインです。ノイズの低減、高周波チャープ(水中音、ワーブル、さえずり音などとも呼ばれる)の抑制、トランジェントの不鮮明化の補正、消失した高周波の復元 ― これらすべてをUNCHIRPは1度で実行します。エンコーディングにより音質劣化した楽曲、低ビットレートのナレーション、余計な部分までノイズ除去されてしまった素材、コンシューマー向け機材で撮影された映像の音声といった素材の再活用、また、素材に輪郭や響きを加えたい場合にUNCHIRPは活躍します。
UNCHIRP機能概要:
- 高周波「チャープ」アーチファクトを抑制
- 「音楽的なノイズ」アーチファクトを低減
- 不鮮明、オーバーリミット、損失のあるトランジェントを補強または差し替えるトランジェント合成
- サイコアコースティックに最適化したトレブル・ブースト回路と[Enhance]および[Excite]モード
- ブレークポイント・カーブ・エディターに基づく周波数依存プロセッシング
- ジョイントステレオ・エンコード素材を扱うサイドオンリー・アルゴリズム・モード
- クオリティが向上したプロセッシング向けのよりCPUロードの高いHDアルゴリズム・モード(オフライン・プロセッシングを推奨)
- 明瞭度のより高い信号トランジェントに同期したプロセッシングを実現するSYNCパラメーター
- バッチ処理で使用する際の監視用出力リミッター
- 時間効率に極めて優れたワークフローとUI
問題
非可逆コーデックおよび今日のDSPプロセス(デノイザーなど)の多くは、高速フーリエ変換(FFT)と呼ばれるプロセスを多用しています。このメソッドにはいくつかの利点がありますが、逆に欠点もいくつかあります。それらは、時間ドメインにおける局在化低下による音楽的ノイズ、高周波変調(チャープ)、トランジェントの不鮮明化、全体的な「ぼやけ」といったさまざまなアーチファクトの原因となります。人間の聴覚の仕組みのため、これらのアーチファクトは非常に目立ち、あきらかに不自然に聞こえます。さらに、非可逆コーデックとデノイザーは、しばしば高周波の消失の原因となり、さらにオーディオを劣化させます。UNCHIRPは、この様なアーチファクトすべてに対する特効薬となります。
2つを組み合わせてより強力に
UNCHIRPはさえずり音を検出し、Zynaptiq独自の適切なプロセッシングを適用してこれを除去します。同時に使用可能な2つの異なるアルゴリズム、Musical Noise ReductionとDechirpingは、周波数依存プロセッシングに対してそれぞれ独自の技術アプローチを採っており、ユニークな音響特性とブレークポイント・カーブ・エディターを使用しています。Zynaptiqは最大限の可能性を提供します。
いとも簡単に!
数々の賞に輝くリバーブ除去ソフトウェアUNVEIL同様、UNCHIRPは、トランジェントを回避し、極めて極端な設定であっても自然なサウンドをもたらします。それだけではありません。バイパス・スレッショルドに周波数依存を追加し、周波数依存トランジェント減衰/ブーストも追加しています。新しいトランジェント合成は、FFTプロセッシングや過剰なダイナミクス・プロセッシングにより損失が生じたトランジェントを置き換えることができます。最後に、同期機能は、プロセッシングを信号のトランジェントに同期させ、全体的な明瞭度やコヒーレンスを向上させます。これらのアルゴリズムは、問題のある素材の補正にも、優れたサウンドにインパクト、ディテール、輪郭を加えるのにも優れた機能を提供します。カーテンを開くような変化が得られるはずです。ぜひお試しください。
輝き
トレブル・ブーストは、低ビットレート・エンコードのオーディオに生じがちな高域の「不感帯」に対処します。周波数において、指定のビットレートがキャプチャ可能な範囲にはハード限界があります。ブーストするものがないため、一般のEQでは対処できません。トレブル・ブースト回路は、このトレブルを埋め合わせる2種類の方法を提供します。サイコアコースティックに最適化されたEnhancer(不感帯の周波数成分を示すよう調整されたイコライゼーション)と、「隙間を埋める」新しい倍音を合成するExciterです。優れたサウンドなので、トレブル・プロセッシングに一様に使用したくなるかもしれません。すでに優れたサウンドであるオーディオ信号に、美しい輝きや響きを追加できます。
限界を超える
時間はなによりも大切なリソース。Zynaptiqはユーザーのために時短技術にも真剣に取り組んでいます。UNCHIRPは、さまざまなワークフロー機能を搭載し、超高速に結果を得られるよう支援。監視の必要のないバッチ処理を実現する出力リミッター、除去しようとしている内容をすばやく聞くことのできるI/O差異機能、ゼロにスナップする機能およびコピー/ペースト機能とブレークポイント・カーブを使用したすべての主要パラメーターに対する周波数依存プロセッシング、プリセットを記述してすべてのプラットフォームとフォーマットで使用できるプリセット・マネージャーを用意しています。UNCHIRPを導入すれば、バケーションに出る余裕が十分に得られるようになるでしょう。
シナジー
UNCHIRPのほか、リバーブ除去、アダプティブEQ、ポリフォニック・ピッチ・プロセッシングを提供する各プラグインUNVEIL、UNFILTER、PITCHMAPは、個別またはZAP Bundleの一部として入手可能です。これらのツールを組み合わせて使用することで、これまでにないほどの深遠なオーディオ操作が可能となります。一度使用すれば、手放せないツールとなることでしょう。
DL版:44,000円
(オープンプライス:STORE価格)
Zynaptiqアカデミック版
音楽/芸術の未来を担う学生/教職員個人のための優遇購入制度、MI7楽割アカデミック・プログラムにZynaptiq全製品が遂に追加!対象の方は驚きの13,750円からZynaptiq製品を手に入れられます。
Zynaptiq解説動画
アーティスト/YouTuberのライムロレンソ氏がINTENSITY/UNVEIL/UNFILTERをミュージシャンや動画クリエイター向けにレクチャー!不可能を科学で可能とする、正にマジックの様なサウンド処理を是非ご覧ください。
Mine-Chang
様々なフィルター効果による影響をリアルタイムに改善するUNFILTER。このUNFILTERを愛用しマスタリング・グレードのEQでもあると語るレコーディング・エンジニアMine-Chang氏がレビュー。ビフォー&アフターが分かる、この記事のために制作されたサウンド事例も要チェックです。
[インタビューを読む]